一般的な学校の先生たちは全て「教員」という形で呼ばれますが、学校には校長や教頭などの管理職についている先生もいます。では、学校の管理職にはどんな方法でなることができるのでしょうか?また、普段の仕事はどんなことをしているのでしょうか?
この記事では、学校管理職の種類と主な仕事についてご紹介します。
学校の中の主な管理職
基本的に学校組織は3つの管理職が運営を行っています。
- 主幹教諭
- 教頭
- 校長
それぞれの役職につくためには条件があり、仕事内容も様々です。
主幹教諭
主幹教諭は中間管理職として教員の指揮をとっています。簡単にいえば、担任の先生たちと校長・教頭をつなぐパイプ役だと考えて良いでしょう。
教頭先生や校長先生と違って学校では苗字で〇〇先生と呼ばれることが多く、外部からは主幹教諭であることはわかりにくいです。また、主幹教諭の法律ができたのが、2008年と最近で、まだその役職が世間に浸透していないのも影響しているでしょう。
主幹教諭の仕事
主幹教諭の仕事は多岐に渡りますが、基本的には
- 普通教員の統括
- 管理職の支援
- 担当教科の授業
になります。
様々な場面で柔軟に対応する必要があり、困ったときの相談役としての役割が強いです。
また、担任ではないですが、担当する教科の授業を受け持つことが多く、児童と接する機会が多いです。
ですが非常に悲しいことに、文部科学省の行った調査によると、「希望降任届け」を出したのが一番多かった役職は主幹教諭であったとの結果がわかっています。
つまり、主幹教諭には「今の役職を降りたい」と考えている先生が他の先生に比べて圧倒的に多いということです。
主幹教諭になる先生は前年度まで担任業務を持っている場合が多く、児童と関わる機会が減ってしまうことや、日常の激務からそのような悩みを抱えてしまうのではないかと考えられます。
主幹教諭になるには
主幹教諭になるには、教育委員会による選考試験に合格する必要があります。
教頭
教頭は学校のあらゆること設備・活動を支える管理職です。その業務範囲の多さは学校の役職の中で一番大変と言われているほどです。
教頭の仕事
教頭の仕事は
- 校長の補佐
- 校務の整理
になります。
校長の補佐というのは言葉通り校長先生の業務を支援することなのですが、教頭先生が多忙な1番の原因は「校務の整理」にあります。
ちなみに私が以前いた学校の教頭先生は、自分のことを「学校最強の雑用係」と自負していました。(笑)
正直に教頭先生自身ですら自分の業務範囲がわかっていない様子がありました。その中でも主に以下のような業務をこなしています。
- 重要な学校行事の提案
- 職員会議の提案
- 普通教員の勤務時間の調整
- 学校外部の機関との連携
- クレーム対応
- 手に負えない児童の対応
- 怪我をした児童の対応
- 学校設備の点検・修繕
これだけでも非常に多いですが、実際にはこれをはるかに上回る量の業務を行なっています。
教頭先生が最強の雑用係である所以です。
教頭になるには
教頭先生になるには、規定の年数を教員として仕事をした後に教頭試験を受ける必要があります。
校長
校長先生といえば、集会や朝礼などの「校長先生のお話」のイメージが強いのではないでしょうか?
校長先生が児童の前で教育を行う場面は少ないですが、学校の全責任を持つという重大な役目を担っています。校長先生の意向次第で、その学校の教職員や子供の雰囲気は、ガラッと変わります。
校長の仕事
- 学校運営の全体指揮
- 各行事の全体指導
- 頻繁にある来客対応・出張
校長先生は教室の巡回をしたり、児童の様子を積極的に観察することで、課題を解決する方法を考えたり、担任の先生たちの指導力のサポートを行っています。
また、来客があった際には基本的に校長室での対応になります。学校の顔として常に学校のことを考えるというとこが本当の仕事なのかもしれません。
校長になるには
校長先生になるには、教頭にならないといけません。教頭の役職についている状態で、校長試験に合格することで校長になることができます。
まとめ
管理職の役職にはそれぞれの大変さがあることを紹介しました。
- 主幹ー管理職と先生たちのパイプ役
- 教頭ー最強の雑用係
- 校長ー学校の顔
いかがだったでしょうか?普通教員として教育の世界に入るならば今回紹介した役職につく可能性があります。将来やってみたいと思いましたか?
もし、教員として働くことになったら自分の学校の管理職たちがどのように働いているのかを観察して見ましょう。
管理職が楽しそうに働いている学校は明るいことが多いと言われています。もし、将来的に管理職を考えているのであれば、しっかりと業務内容を把握し、楽しく仕事ができるようにしてください!