学校の先生として赴任して来た1年目は初任者と呼ばれ、法律によって決まっている研修を1年間受けなければいけません。この研修を初任者研修と呼びます。
しかし、初任者研修でどんな研修内容が行われているのかはあまり知ることができません。これから先生になる人は、1年目に何をしなければいけないのかをしっかりと把握しておきたいですよね。
そこで、今回は、初任者研修は一体どんな研修が行われるのかを詳しくご紹介いたします。
初任者になると指導教官がつく!
初任者が学校にくると、必ずその学校には初任者指導教官が配属されます。初任者が学校内で研修を受ける際には、この初任者指導教官から指導を受けることになります。
そういうわけではありません。初任者指導教官は複数の学校を受け持っており、週に2,3回その指導を受けることになります。
私の場合、指導教官のいない日は気楽に過ごすことができていました(笑)
この初任者指導教官の元、以下の3つの研修を行って行きます。
- 校内研修
- 機関研修
- 研究授業
①校内研修
校内研修は基本的に週に2度設定されており、指導教官と主観教諭から指導を受けることができます。ただ、主に指導を受けるのは指導教官だと考えておいて大丈夫です。
主観教諭とは→校長先生たちって何してるの?学校の管理職のなりかたと仕事内容
指導の内容は以下の通りです。
- 教育法についての説明
- 学級経営のノウハウ
- 授業を参観していただいての、アドバイス
- 研究授業の準備
この中でも、「授業を参観していただいてのアドバイス」は非常に大変でした。授業を見てもらうからには、いつもよりもしっかりとした教材研究が必要になります。初任者にとっては普段の教材研究も時間を取るのが難しいため、私にとっては大きな負担となっていました。
授業を見てもらった後には、よかったところを褒めてもらったり、改善したところのアドバイスをもらったりしました。時にはダメ出しをもらって凹むことも…
また、授業内容だけでなく学級の環境や子供の状況・姿勢・態度も見られるため、学級経営についてのアドバイスも多くもらうことができます。
ちなみに、初任者の授業があまりにもひどかった場合には、授業を乗っ取られる「授業ハック」をされることもあるので、授業の準備には抜かりのないように!
②機関研修
初任者研修の中には、学校外の施設で行われる機関研修というものがあります。例えば、公共施設を借りての講演会や、別の学校に行っての勉強会などがあります。
機関研修のたびに、自分が担任する教室を開けなくてはいけなくなり、その時に代理で先生を派遣してもらう必要があります。その時に来てくれる先生のために、授業の進捗状況を伝えたり、授業準備を行ったりするのも大変でした。
しかし、機関研修自体は初任者同士で学校のことを忘れて交流することができる良い機会なため、私にとっては気分転換になっていました。
③研究授業
初任者研修の中でも最も大変なのがこの研究授業です。
多い学校では初任者が年に8回程の研究授業を行い、学校中の先生たちが授業を見てくれてアドバイスをもらうことができます。
もちろん研究授業なので普段の授業ではなく、自分ができる限りの最高の授業を行わなくてはなりません。入念な教材研究には2週間ほどの準備が必要になり、準備期間中も他の業務を並行して取り組まないといけないため、気が抜けません。
ただ研究授業が終わった後には、気持ちの良い達成感を感じることができるため、その点では悪くない研修だったのかなと思えます。
初任者研修が終わったら…
ここまでの3つの研修を受け続けて、1年間が経過すると晴れて初任者から抜け出すことができつます。
初任者から2年目の教員として働き始めると、また学校での働き方が変わって楽になる部分と、大変になる部分が出てきます。
2年目教員の働き方については以下の記事をご覧ください。
学校の先生たちはこぞってこんなことを言います。
「もう2度と初任者研修は受けたくない」
初任者研修はそれほど過酷な研修であり、逆に乗り越えることができれば、その後は楽になるのかもしれませんね!初任者研修で何をしなければならないかをしっかりとチェックして万全の状態で教師1年目を迎えましょう!