学校の先生たちは日々授業を行なっていて、その内容は子供達の様子や温度、季節によっても変わってきます。時には予想外の出来事が起きて、授業が止まってしまったり、授業の目標とずれた内容に変わってしまうこともあります。
では、先生たちはそんなハプニングをどうやって修正しているのでしょうか?
この記事では、元教師の私が実際に体験したハプニングとその対処法をご紹介します。
授業中に子供が関係ない発言をする事件
あなたが子供の頃にもいませんでしたか?授業中にアホな発言をしてみんなを笑わせるお調子者…。
そんなお調子者が発言をした時は、授業の雰囲気が崩れてしまうこともあります。ですが、すぐにその子を怒ってはいけません。なぜなら、そのお調子者はみんなの気を引きたくて発言をしているのです。教師が怒ってしまっては、お調子者はこれからもアホな発言を続けるでしょう。
お調子者の発言はすぐに否定するのではなく、大きく受け止めてあげましょう。
例えばお調子者が発言をした時の先生がするべき返答は以下の通りです。
「うんこみたい!」
「それは面白いね!じゃあ〇〇はどう思う?」
このように一度受け止めてあげてから、本来の授業の質問を投げかけてあげましょう。そうすることでお調子者も積極的に授業に参加することができ、クラスの雰囲気も和みます。
教師の説明が子供に伝わらない事件
しっかりと準備してきたにも関わらず、いざ子供達に説明してみると全く伝わらないことがあります。これは児童の立場に寄り添った教材研究ができていなかったことが原因なのですが、授業が始まってしまったら取り返しはつきません。
そんな時は、クラスの優秀な子供達に説明を代弁してもらいましょう。クラスの中には必ず塾や家庭教師で予習をしている子が何人かいます。その子たちのアウトプットの場面として活用してしまいましょう。分からなかった子も、同じ子供の言葉で説明されることにより、理解できるケースが多いです。
もちろん子供が説明している時間に教師が新しい説明を考える時間稼ぎとしても使いましょう。
授業が時間内に終わらない事件
これは一番よく起きるハプニングです。
私の場合は授業の途中でも、チャイムが鳴ってしまったらその場で切り上げることをルールにしていました。なぜなら、児童に時間を守ることの重要性を自分の姿で見せたかったからです。
教師の中には、児童の学びを優先して授業を少し延長している人もいますが、どちらがいいという答えはありません。あなたが子供達にどんな成長をしてほしいかを考えて、「延長するか」「切り上げるか」を決めましょう。
子供の具合が悪くなる事件
梅雨のシーズンやインフルエンザの流行る時期は特に具合の悪くなる子供が多いです。そんな時はクラスで決めた保健係に頼んで保健室へと連れて行ってもらいます。
そのような場合には教室を開けなければならないので、先生がいない時のルールをあらかじめ決めておくことが大事です。
例えば、以下のようなルールを学級開きの時に作っておくとスムーズに教室を開けることができるでしょう。
- 先生が教室にいない時は、宿題を進める
- 先生が教室にいない時は、私語・立歩きは禁止
- 先生が教室にいない時は、学級委員が先生役を務め注意をする
このようなルールが徹底されれば、どんな緊急事態で教室を開けることになってもクラスの心配は入りません。
ただし、学級開きの時にしっかりと徹底しなければならないため、以下の記事を読んでルールの徹底の仕方を確かめておきましょう。
教室に虫が入ってくる事件
あなたも…子供の頃に教室の中に虫が入ってきて大騒ぎをした経験はありませんか?虫たちは授業中でも容赦なく教室に入ってくることが多いです。
虫が入ってきた時に迅速に対処するのはもちろんなのですが、大変なのはその後の子供達の様子です。
虫が入ってきたことによって子供達の思考は中断し、集中力も途切れてしまっています。そんな時にいきなり授業を再開してはいけません。一旦小さなレクなどを行なって、先生の話を聞ける体制に戻しましょう。
例えば王様じゃんけんなどが有効です。王様じゃんけんは先生対子供達で行うじゃんけんであるため、必然的に先生の方に注意を向けることができます。
まとめ
- 子供が関係ない発言をしたら、一度受け止めてあげる
- 教師の説明が子供に伝わらない時は、子供に説明を任せる
- 授業が終わらない時は、スパッと切り上げる(時間を優先するならば)
- 子供の具合が悪くなった時のために、クラスのルールを決めておく
- 虫が入ってくるなど、子供の集中力が切れたらすぐに授業を始めない
いかがだったでしょうか?学校の先生たちは「授業は生物である」とよく言います。
そんな授業の事件に対してどれだけ対応策を持っているかは教師としてとても重要です。どんな事件でも対応できるように授業の準備を行いましょう!