学校の先生には授業以外にもたくさんの仕事があります。しかし、子供が登校している勤務時間のほとんどが授業時間に使われるため、世間や子供には授業以外の仕事が伝わりづらい部分があります。
では、実際に先生たちは普段授業以外にどんな仕事をしているのでしょうか?この記事では意外と多い先生たちの授業以外のお仕事を紹介します。
学校運営に関わる校務分掌
学校では、その運営も先生たちが行っていく必要があります。その運営のために、校務分掌と言われる業務の分担がされています。学校によっては各校務分掌の小組織を部会と呼びます。
校務分掌(こうむぶんしょう)とは、学校内における運営上必要な業務分担である。業務分担のために編制された組織系統を指すこともある。児童・生徒の生活・進路の指導や時間割の作成、保護者団体や同窓会など外部団体との交渉・調整などについて、それぞれを担当する分掌組織が中心となって業務を行う。
例えば教科ごとの校務分掌であれば
- 国語部会
- 体育部会
- 特別活動部会
また、学校運営に関わる校務分掌であれば
- 図書部会
- 安全部会
- 生徒指導部会
などがあります。
上記のもの以外にも学校によって様々な校務分掌があり、先生たち全員が複数の部会に属していて仕事を受け持ちます。
このように、学校運営に必要な仕事も全て先生が行っていく必要があり、それぞれの仕事は非常に多岐に渡ります。
各種行事の準備
学校では年間を通して、小さいものから大きいものまで様々な行事があります。
- 運動会
- 音楽会
- 地域の清掃活動
- 社会科見学
これらの行事は計画はもちろんのこと、会場の設営や関係者への協力依頼、子供の事前指導まで、あらゆる仕事が行事をするたびに必要になります。
例えば、避難訓練の行事があれば
- どんな内容にするかの計画・他の学校行事との日程調整
- 必要があれば消防署・警察署への連絡、日程調整
- 管理職への提案
- 全体の先生への提案
- 学校全体で事前指導
- 行事の実施
- 事後指導
と多くの手順が詰まっています。これらの大変な準備を担当するのは、校務分掌で割り当てられた担当の部会の先生です。部会の主任一人が指揮し、そのほかの先生は支援に回るという形で運営されます。
安全活動
安全活動は避難訓練などの行事だけではありません。子供の学校生活における全ての安全を確保する必要があります。
子供達の安全確保は子供達が登校してきている朝の時間から始まります。小学校では多くの場合保護者や地域の方々の力を借りて登下校中の安全指導を行なっていますが、信号の渡り方や道路の歩き方は学校で指導する必要があります。
また、休み時間や校外学習における怪我の予防のために、安全な環境を常に確保する必要があります。それだけでなく、喧嘩が起きた時や怪我をしてしまった時にすぐに安全確保できるように先生たちは常に子供達に目を向けていなくてはなりません。
教育相談
子供達に関することなら学校はなんでも相談を受け付けています。
学力に関する悩みはもちろん、人間関係や家での態度、特別な支援に関する相談まで幅広く受け付けています。学校の先生たちは優しいので、保護者が担任に連絡をすれば必ず対応してくれます。
ただし、学校で相談して解決することであればいいのですが、中には難しい相談もあり、専門の機関での相談が必要になる場合が多いです。そんな時に学校は保護者と専門機関の仲介役とならなければならないケースもあります。大切な子供のためですが、仕事が増えてしまうのはあまり好ましくありません。
地域のイベント参加
学校に関係したイベントはたくさんあります。例えば以下のようなものが多いでしょう。
- 市が主催するスポーツ大会
- 近くで行われるお祭り
- 地域主催のバザー
これらの行事は基本的に休みの日に行われますが、先生の同行が必要になる場合が多いです。
休日ではありますが、地域と関係の深い学校の先生は参加せざるを得ない風潮がまだまだあります。休日出勤の調整として代休がもらえる学校もありますが、平日は授業があるため休めないので、代休をもらっても何の意味もありません。若手の先生は特に休日出勤しなければいけない雰囲気をバシバシ感じるので覚悟しておいてください。
まとめ
先生たちには授業以外にも様々な仕事があることを紹介しました。
- 校務分掌による学校運営業務
- 行事における提案から指揮・統括
- 常に行われる安全活動
- なんでもござれの教育相談
- 地域イベントの参加
いかがだったでしょうか?これらの仕事に対して
「やりがいがありそう!」「子供のためにもっとできることはないのかな!」
と考えるか、
「こんなに多いの?」「え…先生って思ったより大変そう…」
と捉えるかはあなた次第です!
もし先生を将来志望する方がご覧になっているのであれば、このような仕事があることをしっかりと理解して就職を考えてください!