教育に関わる仕事は、その業務量から離職率が非常に高いことがわかっています。このことは、厚生労働省が行なった「新規学卒者の離職状況(平成25年3月卒業者の状況)」でわかりました。
この調査によると、大学を卒業した人の中で教育の仕事に携わった人の3年以内の離職率は、なんと47.3%となっています。高校卒業した人ではさらに高い59.4%です!
まさに2人に1人の割合で教育に関係する仕事が続かないことがわかっています。
大学卒業者の3年以内の離職率平均が30%という事実と比べてみると、圧倒的に教育関連の離職率が高いことがわかります。
では、どうしてこんなに離職率が高くなってしまっているのでしょうか?
この記事では、なぜ教育の仕事の離職率が高くなっているのかを、教育の仕事の中でも「学校の先生」に焦点を絞ってご紹介します。
離職の最大の原因は業務量の多さ
学校の離職率の最大の原因はその業務量の多さです。
特に2000年代から学校業務は急速に増えており、外国語教育の導入や全国学力テストなどの大きいものから、保護者対応の増加や安全配慮などの小さいものまで、やるべきこと増える一方です。
なぜそのようなことが言えるかというと、2000年代の業務量増加とともに教員の病気による離職率がうなぎのぼりに増えているからです。
文部科学省の調査によると、教員の病気による離職率は以下のグラフの通りになっています。
このように、学校の業務量増加と教員の離職率は大きく関わっていることがわかります。
改善の余地なし?今後の学校業務
2018年現在では、業務量の改善の兆しはありません。
もちろん、業務の効率化を掲げて様々な業務が電子化への移行がなされたりしていますが、現在移行期間ということもあるのか、「むしろ業務が増えている」という学校現場の声が多いです。
また、学校では今も業務量が増え続けています。
- 外国語教育の時数増加
- 道徳の教科化、評価
- プログラミング教育の導入
最近ではこれら3つが大きいですが、上記のもの以外にも多くあります。
この中でもプログラミング教育は、授業をするための教員のスキルや教材の準備すらままならない状況です。そう言った問題の対策は文科省からは何もなく、学校現場に丸投げになっています。こんな状況で一体どのように離職率を下げるのでしょうか?
しかし、そんな制度の逆風にも負けず、個人の生産性を上げることで業務量を改善している先生たちが、SNS上に次々と現れています。
生産性を上げることで業務量問題は解決する
学校業務を根本的に少なくすることは個人の力では中々できません。
しかし、個人が生産性をあげて業務量問題を改善することはできます。
【予告】WATCHA!TOKYO
・日時:2018.7.21.(SAT)
・場所:東京都内
・定員:X名U-teacher × 葛原祥太 × さる × おにぎりパパ × 青ちゃん × 若手A × イチタカ
申し込みはDM→@kesuke03#watcha pic.twitter.com/d5NEUZ1TPU
— Yoshiaki Sakamoto坂本良晶@Canva Japan (@saruesteacher) May 12, 2018
Twitter上では、「Twitter職員室」といって生産性をあげて学校教育の現状を打破しようとする先生たちが活動しています。
その中でも坂本良晶先生(@saruesteacher)は生産性を上げて5時に帰ることをモットーに活動しており、発信している情報からは多くのテクニックを学ぶことができます。 また、最近では、リアルで行われるイベント「watcha!」の開催など、幅広い活動が行っています。
このような先生たちから生産性を上げるための方法を学んで行くことで、個人の業務量は改善させることができます。
まとめ
- 教員の離職率は他の仕事よりも圧倒的に多い
- 教員の離職率は、その業務量の多さが関係している
- 学校全体の業務量を減らすことは難しいが、個人の業務量は生産性を上げることで改善することができる
いかがだったでしょうか?学校の業務量問題はまだまだ解決の目処は立っておらず、長い間は今のような状況が続きそうです。しかし、個人的に業務量を減らすことは十分可能です。多くの教員が仕事を早く終わらせる技を学んで、心身共に健康な教員生活を遅れることを祈っています。